露天から望む野岩鉄道は、夜空を駆ける銀河鉄道!
さてはて今宵のお宿「湯けむりの里 柏屋」に到着です♨
久々のでかい宿なので、まずはロビーの広大さが心地よいですね~♪
チェックインと宿の簡単な説明を受けている間、なんといきなり自家製水羊羹が出てきました。ロビーでいただくウェルカムスイーツといったところでしょうか、面白い趣向ですね(^^)
ともあれ部屋に通されまずは一服。お茶菓子には銘菓「きぬの清流」が用意されているではありませんか。そして珍味も!焼きかわはぎとぴりり椎茸は寝酒のお供に良さそうですね(^^)
さて暗くなる前にまずはひとっ風呂♨
こちらも別料金で貸切風呂が楽しめるそうですが、今回は大浴場へ。何といっても楽しみはダイナミックな露天から見下ろす川治の清流と、鉄橋を渡る野岩鉄道のコラボという豪華な景色!
夕方は人が多かったので写真はありませんが、川向うの薬師の湯から見えたあの露天に、今いるんです!
お湯はもちろん薬師の湯と同じく無色透明のさらさら湯で、露天の方はかなりぬるめに調整されています。1時間入っていても湯あたりしない温度なので、野岩鉄道をじっくり待つことができますね(^.^)
ただ湯船の深さがかなりあって、体育座りすると完全に鼻まで潜ってしまいますが、かといって岩の段差に腰掛けると肩が出てしまって寒い……空気椅子状態で浸かるとちょうど良いという面白設計です♨
何だかんだで野岩鉄道を2~3回は見た気がするので1時間くらい経ったでしょうか、湯あがりはロビーあたりを涼みがてらぶらぶら♨
ふと茶室らしき空間が目に留まり、中を覗くと煌びやかな反物が。何とも涼やかな和の演出が素敵です(^.^)
お次はお待ちかねの夕食。3階の食事会場「彩雲」の前には囲炉裏があって、イワナがずらりと囲むように炭火焼きされていました。この壮観な画を撮り損ねたのは失敗でした(´・ω・`)
夕食の膳はコースのようになっていて、説明書きが添えられていました。
まずは季節の旬菜。中でも金粉の乗った「柿博多重ね」という料理がなんとも面白かったです。黒い部分は干し柿だと思うんですが、まるで干し肉のようなしっかりした噛み応えのある食感で、その間の白い部分はバターでしょうか、こってりした脂身のようです。全体的には甘いんですが、果物とはとても思えない新しい体験でした♨
ちなみに柿博多は売店にも売っていました(´・ω・`)
最初に運ばれてきたのは合鴨の治部煮。高野豆腐に里芋、生麩と一緒に出汁で炊き合わせになっているのを熱いうちに♨
そろそろ火が入った鍋がぐつぐつ言い始めました♨
ここでとんすいのレンゲに乗せられた大根おろしを鍋に投入!大根の甘味が程よく出て一段と美味しくなるんだそうな(^^)
そしてお次はお酒によく合うイワナの炭火焼♨
仲居さん、「お酒によく合う」を強調されてました。面白い♪
お酒は宇都宮の銘酒「黄ぶな」の特別本醸造を(^^)
イワナはもちろん頭まで食べ尽くしました。尾だけは塩が乗っていたので残しましたが、本当に中骨から何から全部いけるいける!そろそろほろ酔い、旅気分です♪
続いて寒鰆の餡かけ。鰆は魚へんに春と書くから時期じゃないんじゃ、と思いきや旧暦の春は1月なんですよというオチが付くわけです。(酔っぱらいの戯言でホントはそれも違いますが)
アツアツの鰆の身は蟹身、ワカメ、枝豆と一緒にほっくりいただきます。うーん温まる(^.^)
ここで趣向が変わって特製ビーフシチューの登場です♨
3日煮込んだそうで、お肉はほろほろ。ここだけ無性にワインが欲しくなる瞬間でした(*‘ω‘ *)
そして最後の食事は「山の幸ごはん」と自家製味噌の「川治の鬼子蔵汁」(^^)
具だくさんの味噌汁は味付けもしっかりしていて、山菜ごはんと合わせれば野趣満点です!お香々と焙じ茶をいただいて、本日の〆と相成りました♨
デザートはとちおとめのプリン。苺の香りに癒されます。ごちそうさまでした♨
川治の老舗らしい夕餉の箸袋もまた上品で素敵です(*´ω`*)
食後は囲炉裏の前でしばし談笑♨
囲炉裏の奥には何やら相撲に関する資料室のようなものが。
よく見ると横綱大鵬に関するものばかり。実はこの化粧まわし、大鵬が横綱になった最初の土俵入りの時に締めていたもので、なんとこのお宿柏屋から贈ったものなんだそうな(゚◇゚)
囲炉裏の炭を引き上げに来たちょっと格式高そうな方(女将さん?)に伺ったお話では、こちらの旦那が大鵬を若いころから贔屓にしており、横綱昇進の暁にこの300万円という錦の化粧まわしを贈ったのだとか。大鵬もたびたび若い衆を連れて柏屋を訪れたそうで、いわゆる谷町のひとつとしての繋がりの深さを物語ってますね♨
力士にとって怪我は隣り合わせでかつ大敵。力士のみならずすべてのアスリートにとって、「けがは川治」の湯は験担ぎとしても重宝がられる存在なのでしょう♨
このあと食後のひとっ風呂を浴びて、今夜は就寝です。
今回は珍しく寝坊、朝風呂に行くことなく朝食です(´・ω・`)
朝食はたまご粥にしました。しかし後からごはんもありますと運ばれてきたので、ついごはんももらっちゃいました。旅館の朝食は何故か進むから不思議(´・ω・`)
ちなみに火が入ってる鍋の中身は肉じゃがなんですが、これが珍しい鶏肉じゃが。朝なので鶏のほうが軽くてありがたや(^人^)
お香々はたまご粥と同じくセルフになっていたのでつい欲張ってしまいました。朝の梅干しは最高ですね♨
食後はコーヒーとフルーツヨーグルト。こちらもセルフ。リンゴとパインの上からヨーグルトをかけ、ブルーベリーシロップをひと回し。程よい甘さがおめざに良いです(^^)
朝餉の箸袋はシンプルに宿の家紋入り。出立前の英気を養う爽やかな一膳(*´ω`*)
さて朝食が済んだのですが、やっぱり朝風呂に入らなきゃ1日が始まらない!ということでチェックアウトぎりぎりまで温泉です♨
そしてここにきてようやく、お風呂に人がいない状況だったので湯殿を撮れました♪
朝のぴりりとした空気の中、冷たい石敷きを寒い寒い言いながらお湯を求めて急ぎます。
この景色が柏屋の露天!朝は特に開放的ですね~♪
川向うにかかる橋は手前の青い方が歩行者用、上の高い方が野岩鉄道の鉄橋で、夜は鉄橋が見えないので野岩鉄道が宙を走る銀河鉄道のように見えるんです♨
なんたってこの景色が見たくて選んだ旅館ですから!
そういえば内湯から露天に出る途中に、やけにぬるい湯船があって、普通に湯あがりに入るとまるでプール……でもこれ、後で知ったんですが源泉かけ流しの湯船だったんです。おそらく加温も何もしてない、生の源泉なんだと思います。隣にサウナがあったから水風呂かと思ってたよー入っときゃよかったよー( ;∀;)
風呂場から中庭を通ってエレベーターに向かうと、途中にゲームコーナーが!久しぶりにゲームコーナーのある旅館に泊まってる気がします。でも朝は電源が落とされていて静かですね……( ;∀;)
出発前に部屋を1枚。よく見るとちょっと変わった部屋で、書間のような2畳ばかりの空間があるんです。ここで書いたらきっと面白い作品ができるかな……?
いやぁ、久々にこの規模の旅館を堪能しました。最初はやっぱりちょっとシステマチックな印象が否めなかったけど、総評としてはしっかり行き届いていたと思います。よかったよかった♨