灼海賛美曲
遥かなる無機質の砂漠を超えて、辿り着いたそこは光の郷。
滔々と溢れ出す澄みきった湧き水。それを囲むように広がる黄金色の穂。
祝福とともに手中に納まるのは、重く輝く太陽の宝物。
まるで子供のように振り切った感情は、もはやそれ以上を言い表すこともできなかった。
旅路は無限の砂。目指すは憧る神の膝元。
すべての渇きが満たされゆく。こんな時間がずっと続けば良いのにと、跪かずにはおれない。
そうして手にした力を振りかざし、再び遠い陽炎を追って星粒の大地へと踏み出していく。
信心こそ糧。焦がれに満ちた命はまた、未知なる灼海へ。