寅さんの歴史はここから始まった……テレビドラマ版「男はつらいよ」観ました♨
今年は寅年!寅さん一気見企画パート2にしていきなり横道へ……( *´艸`)
「一人の俳優が演じたもっとも長い映画シリーズ」としてギネスにも登録されているという、まさに世界の寅さん。その礎となったのがこのテレビドラマ版ということで、DVD版は制作陣インタビューを絡めて第一話と最終話以外をダイジェストでまとめてある形式でこそありますが、寅さん映画50作品が制作された今となって改めて観てみると、こんな「まとめ形式」の映像でさえ、これがまた実に刺さるものがあるわけでして……(´;ω;`)
つまり一部では有名な話ではありますがこのテレビドラマ版、最終話で寅さんは奄美大島でハブに噛まれて死んでしまうというエンディングなわけです;つД`)
このエンディングに対して視聴者からクレームが殺到し、それを受けてこの長きにわたる寅さん映画の歴史が始まるってことになったわけですが、てことはつまり寅さんはテレビドラマで死んだから逆に映画としてギネスに残るほど生きたとも言えるわけですよね……(*´Д`)
まさか制作陣にそこまでの読みがあったとするとその手腕が恐ろしくさえ感じられる企画力と言っても過言ではないところですが、どうもインタビューを聞く限りではまったくの成り行きだったような雰囲気ですね( *´艸`)そりゃそうか
いやーしかし本当にね……現実世界の寅さんがいなくなってしまい、最新作の「おかえり寅さん」までも観終わってからのテレビドラマ版……これ本当にエンディングの重さがダンチなんですよ( ゚ー゚)今こそ観てほしい
最終話、寅さんの訃報を聞くもしばらく信じられないでいたさくら。そこへある夜ふとさくらのもとへ寅さんの幽霊が現れ、そしてついにさくらはその死を受け入れる……という終わり方なんですが……いやね、これはダメですよ。おかえり寅さん観た後じゃさすがに涙腺崩壊不可避ですってこんなの。゚(゚´Д`゚)゚。白黒映像で号泣なんて初めてやわー
もともと「愚兄賢妹」というタイトルで企画が立ち上がった経緯があるように、寅さんという世界観はまさにそこがメイン。しかしテレビドラマ版ではさくら役を長山藍子がやっていることもあって、映画版を先に観ていると倍賞千恵子の演じるさくらとはかなりキャラが違って見えるんです( *´艸`)
テレビドラマ版ではさくらと結婚する諏訪博士の職業は医者だし、そもそもさくらの人柄として町の職工の熱烈プロポーズに心打たれて結婚を決めるような、そんな情に脆い感じの人には見えないんですよね……もっと普通の、いわゆる単なるデキる女子っぽいというか(*´-`*)
そういう意味で映画版とはちょっと空気が違って見えるこのテレビドラマ版……全体的にさくら視点の語り口で話が進められていくし、つまり賢妹から見た愚兄というのがむしろテーマなのかなーとも。どっちかというと寅さん以上にさくらが主人公で、だからこそさくらの「情」の部分の設定を敢えて消してあるのかも?( ˘ω˘ )ふむぅ
もしテレビドラマ版のストーリーで倍賞千恵子版のさくらだったら、最後にゃまさか寅さんの後を追っちゃうんじゃないかくらいにさえ思えたりもしますけどね~(´・ω・`)いやさすがにそりゃねーか
まあそんなわけでやっぱりさくらは倍賞千恵子じゃなきゃだなって改めて思わされたりもしたわけです……まさに配役の妙と言いますか、同じ世界線なのに諸々の設定によってこうも見え方が違うものかみたいな……そんなところもまざまざと見て取れるのがまた面白かったですね♨
さて、そんなテレビドラマ版の配役を敢えて映画版の方に取り込んだというのが、第5作の望郷編。次はやっぱりそれを観たくなりますね~♨