お、こんな山奥に昔ながらのスタイルのゲーセンが。 ちょっと寄っていこう。 古めかしいクレーンゲームばっかりだけど、子供の頃を思い出すようで懐かしいなぁ。

ゲーセンを抜けるとそこはバスターミナル。 手前のバス停に何人か待ち客はいるようだけど、次のバスはいつ来るかわからないそうな。 それってひょっとして最悪今日は来ないなんてことも？ やれやれ仕方ない、ゲーセンで時間潰すか。 と思ったらゲーセンの建物の横に大行列。 何かと思ったら立ち食いそばやさん。 すごいなーこんな行列になるそばやさんなんて。

バス停に戻るとちょっとデキそうな営業マン風のおっさんがスマホの画面を操作して何かやりとりしている。 某国を亡命した人間とこれから会う約束だが、その橋渡しをするのには隣の国へ行かないとダメらしい。 スマホの画面を見せてくれながら説明してくれたが、自分にはちんぷんかんぷん。

そんなこんなでついに待望のバスが一台やってきた。 そこそこ込み合ってはいたものの、待ち客たちは大歓声。 しかしバスはバス停に一旦停車するも、ドアを開けずに発車しようとする。 待ち客は大ブーイング。 するとバスは渋々停車しドアを開けてくれて、自分もようやくバスに乗ることができた。

バスは森を抜けて見通しの良い広い坂道を下っていく。 坂の向こうには日本航空の赤いマークの入った巨大タンクがずらっと並んでいる。 どこかのコンビナートだろうか。 やがてバスは広い交差点に差し掛かり信号待ちの停車。 見れば交差点の真ん中で何やら群衆が整列して奇麗な輪になっている。 みな外向きだし円陣じゃないなーと思って眺めていると、おもむろに綱引きを始めた。 いや綱引きじゃない、これは事件現場などでよく見るあの黄色い立ち入り禁止テープを張っている。 これってこのままじゃバスは進めないんじゃないの？

案の定バスは黄色いテープに沿うように左折し、迂回してしまう。 しばらく抜け道を探すように田舎道を走行していたが、やがて諦めたのか盛大にUターン。 しかし反対車線に出たことによって車道の中央に張られていたテープをあっさり超えてしまった。 え、このテープってそんなんで良いんだっけ？